2022年2月6日日曜日

形容詞

 


◆形容詞


1. 形容詞とは?

① 自立語で、活用がある
② 単独で述語になれる
③ 事物の状態・性質などを表す
④ 言い切りの形(基本形)が「い」で終わる



【例】
「美しい・良い・高い・おもしろい・甘い・寂しい・ない」などが形容詞です。




2. 形容詞の活用

形容詞は次のように活用します。「活用」については、動詞(1)を参照。


「美しい」を例にして説明してみましょう。

■「美しい」の活用形■

【未然形】美しかろ(う)

【連用形】美しかっ(た)
     美し(なる)
     美しゅ(ございます)
 ※「美しゅう」は音便形といわれ、活用表に含めないこともある。

【終止形】美し( 。 )

【連体形】美し(人)

【仮定形】美しけれ(ば)

【命令形】なし


「美し」が形の変わらない「語幹」で、下線部「かろ・かっ・く・う・い・い・けれ」が活用語尾です。

形容詞の活用の種類は一種類しかないので、活用表を暗記するのがおすすめです。


   【形容詞の活用表】


活用形が問われたら、暗記している活用表をもとに、語尾の形で何形なのか見分けましょう。


形容詞は、終止形と連体形が同じ形なので、終止形は文末で「。」が続き、連体形は「体言」が続くというように動詞と同じ見分け方を使いましょう。




問 次の下線部の形容詞の活用形を答えなさい。

① 花が美しく咲いている。     
甘いお菓子を食べる。       
③ もっと安ければ、買うのに。     
④ 彼もいれば、きっと楽しかろう。  
⑤ キミに出会えて良かった。     
⑥ 富士山は日本で一番高い。 





【考え方】

各形容詞の活用語尾に注目して、形容詞の活用表をもとに活用形を見分けます。
①「美しく」は、活用語尾が「く」の形なので、連用形。
②「甘い」は、活用語尾が「い」の形で、次に「お菓子」という体言が続くので連体形。
③「安けれ」は、活用語尾が「けれ」の形なので、仮定形。
④「楽しかろ」は、活用語尾が「かろ」の形なので、未然形。
⑤「良かっ」は、活用語尾が「かっ」の形なので、連用形。
⑥「高い」は、活用語尾が「い」の形で、次に「。」が続くので、終止形。





※形容詞も動詞と同じように次に続く語で活用形を見分けることもできます。しかし、一部に動詞と接続が違うことばがあります。

たとえば、「ない」は、動詞の未然形に続きますが、形容詞では連用形に続きます。

【例】
・走ら(ない)→「走ら」は、動詞の未然形。

・美しく(ない)→「美しく」は、形容詞の連用形。



動詞についているのが助動詞の「ない」で、形容詞についているのが補助形容詞の「ない」だから、このような違いが出ます。

混乱を避けるために、動詞は続く語で判断、形容詞は活用表で判断と分けるのがおすすめです。





以上、形容詞でした。








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