今回は、修飾・被修飾の関係です。
これは、苦手な人が多いので気をつけましょう。
◆修飾・被修飾の関係とは
・他の文節をくわしく説明する文節を「修飾語」という。
・くわしく説明される文節を「被修飾語」という。
・体言(名詞)を含む文節を修飾するものを「連体修飾語」という。
・用言(動詞・形容詞・形容動詞)を含む文節を修飾するものを「連用修飾語」という。
【例文】
〇彼は まじめな 中学生です。
・「まじめな」が、くわしく説明している「修飾語」
・「中学生です」が、くわしく説明されている「被修飾語」
・被修飾語に「中学生(体言=名詞)」が含まれるから、「まじめな」は「連体修飾語」
〇ぼくは ゆっくり 走った。
・「ゆっくり」が、くわしく説明している「修飾語」
・「走った」が、くわしく説明されている「被修飾語」
・被修飾語に「走る(用言=動詞)」が含まれるから、「ゆっくり」は「連用修飾語」
問 次の文の修飾語と被修飾語をすべて答えなさい。
① 得意な 教科は 数学です。
② ワークで 国語を じっくり 勉強した。
③ もし 雨が 降ったら、運動会は 中止だ。
【解答】
① 《修飾語》得意な 《被修飾語》教科は
② 《修飾語》ワークで・国語を・じっくり 《被修飾語》勉強した
③ 《修飾語》もし 《被修飾語》降ったら
◆修飾・被修飾の関係の見分け方と注意点
主語と述語を先に探し、それを詳しく説明している文節を探しましょう。きっと修飾語です。
すると、主語や述語は、被修飾語にもなるということがわかりますね。
次の例文で考えてみましょう。
【例文】
白い ネコが にゃーと 鳴く。
上の文で、主語は「ネコが」、述語は「鳴く」ですね。
どのようなネコなのか、くわしく説明している「白い」という文節が「修飾語」です。
すると、くわしく説明されている「ネコが」という文節は、「主語」であり、「被修飾語」でもあるわけです。
また、どのように鳴くのか、くわしく説明している「にゃーと」という文節も「修飾語」です。
すると、やはり、詳しく説明されている「鳴く」という文節は、「述語」であり、「被修飾語」でもあるということになりますね。
このように、修飾語は主語や述語を詳しく説明して、「いつ・どこで・何(誰)を・どのように・どのような」などを表す文節なのです。
被修飾語には、「主語」や「述語」がなることが多いのですが、修飾語をさらに修飾語が修飾することもあります。
ややこしいですね。
たとえば、「とても きれいな 花が 咲いた。」という文では、「花が」が「主語」、「咲いた」が「述語」です。
そして、どのような花なのかを詳しく説明している「きれいな」は修飾語です。さらに、どれくらいきれいなのかを詳しく説明している「とても」も修飾語で、「きれいな」を修飾しています。
このように、修飾語が被修飾語になることもあります。
文節の役割には、一人二役もあるのですね。気をつけましょう。
◆まとめ
・他の文節をくわしく説明する文節を「修飾語」、詳しく説明される文節を「被修飾語」という
・主語や述語や修飾語も被修飾語になる
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