今回から 文節相互の関係編スタートです。
◆主語・述語の関係とは
・「何が(誰が)」にあたる文節を「主語」という。
・「どうする・どんなだ・何だ」にあたる文節を「述語」という。
【例文】
太郎が 走る。 (誰が どうする)
太郎が りっぱだ。 (誰が
どんなだ)
太郎が 一位だ。 (誰が
何だ)
うえの三つの文で、
「太郎が」が、「主語」の文節
「走る・りっぱだ・一位だ」が「述語」の文節
といいます。
この二つの文節どうしの関係を「主語・述語の関係」といいます。
◆主語・述語の関係の見分け方と注意点
1.主語には「が」以外の助詞もつく
主語は助詞の「が」がついているのが基本ですが、それ以外の助詞もつきます。
たとえば、「太郎が 走る」という文は、
太郎は 走る
太郎も 走る
太郎の 走る
コース
太郎こそ 走る
というように、「は・も・の・こそ」という助詞も主語につきます。
これらの助詞を「が」で言いかえることができたら、主語についていると考えて良いでしょう。
2.述語を先に探す
主語・述語の関係を探すときには、述語を先に見つけましょう。
述語は、例外を除いて文の最後にあります。だから見つけやすいのです。(例外は倒置法の文など)
まず、述語を先に探しておいて、述語に対して「何が」にあたる文節を探すと主語が簡単にみつかります。
たとえば、「地球は 太陽の
まわりを 一年で まわる。」という文で考えてみましょう。
「述語」は文の最後にある一文節ですから、「まわる」だと簡単にわかります。
そして、「何が」まわるのかと考えると、「地球が」まわるとすぐに主語を見つけられます。
【問題】 次の文の主語と述語とを答えなさい。
① 私も 野球の 練習を
する。
② 大会の 結果は 準優勝だった。
③ 彼こそ 生徒会長に もっとも
ふさわしい 。
【解答】
① 《主語》私も 《述語》する
② 《主語》結果は 《述語》準優勝だった
③ 《主語》彼こそ 《述語》ふさわしい
3.助詞「は」は、主語以外にもつく
「私は 中学生です。」という文の主語は「私は」ですよね。
ところで、この「私は」の「は」は、主語以外にもつくのです。
「~は」という文節をすべて主語だとみなす間違いがときどき見られるので、注意が必要です。
たとえば、「マンガは読まないが、本は読む。」という文の「本は」は主語でしょうか。
「(私は)マンガは読まないが、本は読む。」というように、主語の「私は」を補うとわかりやすいですね。
この文では、「本は」という文節は、本来「本を」という意味です。
ですから、この文の「本は」は、「読む」という述語に対して、主語ではなく、「修飾語」となります。
助詞の「は」には、「主題」を表すはたらきがあります。
主題とは「~についていうと」という意味です。
ですから、先ほどの例文でいうと、「私は『マンガについていうと』読まないが、『本についていうと』読む」という意味なのです。
主題の「は」は、主語にも、修飾語にもついてしまうので間違えやすいのです。
この種の「は」を見分けるには、「が」で言いかえてみるとよいでしょう。
たとえば、「私は、マンガは読まないが、本は読む。」という文で、「私は」と「本は」のどちらが、「読む」という述語に対する主語なのか考えてみます。
「は」を「が」で言いかえてみましょう。
「私が、読む」とは言えますが、「本が、読む」とは言えませんね。
つまり、「私が」が主語だというわけです。
助詞の「は」は要注意なのです!
◆まとめ
・「何が(誰が)」にあたる文節が「主語」
・「どうする・どんなだ・何だ」にあたる文節が「述語」
・文の最後にある述語を先に探して、それに対する「主語」見つける
・「~は」は、「~が」と言いかえられたら主語
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