引き続き注意すべき同訓異字の漢字の覚え方をご紹介します。
◆注意すべき同訓異字BEST5
第1位 はかる(計る・量る・測る・図る・謀る・諮る)
第2位 つとめる(努める・務める・勤める)
第3位 おさめる(修める・治める・収める・納める)
第4位 おかす(犯す・侵す・冒す)
第5位 たつ(断つ・絶つ・裁つ)
今回は第2位から第5位までです。
リンク 前回の第1位
第2位 つとめる
⑴努める
【意味】「努力して身につける」という意味。
【例文】技術の向上に努める。
【覚え方】「努力」で覚える。
⑵務める
【意味】「役割などを担当する」という意味。
【例文】委員長を務める。
【覚え方】役割に関係する「任務」で覚える。
⑶勤める
【意味】「給料をもらい仕事をする」という意味。
【例文】会社に勤める。
【覚え方】仕事と関係のある「出勤・勤労」で覚える。
第3位 おさめる
⑴ 修める
【意味】「努力して身につける」という意味。
【例文】学問を修める。
【覚え方】学習や資格の取得と関係する「修業・修了」で覚える。
⑵ 治める
【意味】「乱れたものをしずめる」という意味。
【例文】国家を治める。
【覚え方】支配するという意味の「統治・政治」で覚える。
⑶ 収める
【意味】「なにかを手に入れる」という意味。
【例文】成功を収める。
【覚え方】手に入れるという意味の「収集・収穫」で覚える。
⑷ 納める
【意味】「お金を渡す」という意味。
【例文】授業料を納める。
【覚え方】国や自治体にお金を渡す「納税」で覚える。
第3位 おかす
⑴犯す
【意味】「規則や道徳にそむくことをする」という意味。
【例文】罪を犯す。
【覚え方】法律に反する意味の「犯罪」で覚える。
⑵侵す
【意味】「ほかの国や人の権利に無断で踏みこむ」という意味。
【例文】国境を侵す。
【覚え方】ほかの国や人に害を与える「侵略」で覚える。
⑶冒す
【意味】「困難なことを無理にする」という意味
【例文】危険を冒す。
【覚え方】あえて危険にたちむかう「冒険」で覚える。
第4位 たつ
⑴断つ
【意味】「いままで続いていたものをやめる」という意味。
【例文】酒を断つ。
【覚え方】食事を一時期やめる「断食(ダンジキ)」で覚える。
⑵絶つ
【意味】「終わらせる。ほろぼす。」という意味。
【例文】命を絶つ。
【覚え方】命が終わる「絶命」で覚える。
※「断」と「絶」とは、重なる用法も多い。「断」は一時的に、「絶」は永続的にとぎれるという傾向がある。
⑶裁つ
【意味】「布や紙を切る」という意味。
【例文】布を裁つ。
【覚え方】布を切ったり縫ったりする「裁縫」で覚える。
いかがでしたか?
同訓異字の漢字は、使い分けがはっきりしないものも多いので、典型的な意味の熟語といっしょに覚えておくことをおすすめします。
まとめ
同訓異字は、同じ意味の熟語といっしょに覚える
◆参考資料
『標準国語辞典 第七版』旺文社
『例解新漢和辞典 第四版』三省堂
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