格助詞の「の」には、次のような意味があります。
1. 主語を表す。
【例】桜の咲く季節がきた。
2. 連体修飾を表す。
【例】海辺の風景を描く。
【例】ぼくも同じのが食べたい。
4. 並立を表す。
【例】行くの行かないのと騒いでいた。
《識別ポイント》
・「が」で言い換えられ主語につく
【例】桜の咲く季節がきた。
↓
【例】桜が咲く季節がきた。
「の」を「が」に言い換えられ、「桜が」で主語になる。
2. 連体修飾を表す「の」
・体言(名詞)に付き、体言を修飾する
【例】海辺の風景を描く。
・「~(の)もの・~(の)こと」で言い換えられる
【例】ぼくも同じのが食べたい。
↓
【例】ぼくも同じものが食べたい。
4. 並立を表す「の」
・同じ種類のものを並べる
【例】行くの行かないのと騒いでいた。
「行く」「行かない」は、騒ぐときに言っているセリフで同じ種類。
【問題】
次の──線部の「の」の意味を答えなさい。
ア 水の流れが速い。
イ 雨の降る日は家にいる。
ウ 寒いの暑いのと文句を言うな。
エ 僕のもいいが、君のもいいね。
【解答】
ア 連体修飾。「水」という体言に付き、「流れ」という体言を修飾している。
イ 主語。「雨が」と言い換えられる。
ウ 並立。「寒い」と「暑い」という同じ種類の語を並べている。
エ 体言の代用。「君のもの」と言い換えられる。
◆格助詞「の」の識別◆
・「が」で言い換えられる → 主語
・「体言(名詞)」に付き、体言(名詞)を修飾する → 連体修飾
・「~(の)もの」「~のこと」で言い換えられる → 体言の代用
・同じ種類のものを並べる → 並立
以上、格助詞「の」識別でした。
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