◆助詞の識別法◆
◆助詞とは?◆
①付属語で、活用がない。
② 単独では文節をつくれない。
③ いろいろな語に付いて、いろいろな意味や関係を表す。
◆助詞の種類◆
1. 格助詞
2. 接続助詞
3. 副助詞
4. 終助詞
◆助詞のはたらき◆
1. 格助詞
主に体言(名詞)につき、その体言が文中でどのような関係にあるかを表す。
【例】
主語を表す「が」
・猫が鳴く。
動作の対象を表す「を」
・映画を見る。
並立を表す「と」
・ペンとノートを買う。
2. 接続助詞
用言や助動詞などにつき、文と文、文節と文節の関係を表す。
【例】
順接の仮定条件を表す「ば」
・走れば、間に合う。
逆接を表す「が」
・苦しいが、我慢しよう。
順接の確定条件を表す「ので」
・勉強したので、合格した。
3. 副助詞
いろいろな語にとつき、いろいろな意味を付け加える。
【例】
取り立てを表す「は」
・彼は知っているが、彼女は知らない。
限定を表す「だけ」
・今日だけは、許してやろう。
添加を表す「さえ」
・気温が低いうえに、風さえ吹いてきた。
4. 終助詞
文節や文の終わりについて、心情などを表す。
【例】
疑問を表す「か」
・国語は好きですか。
勧誘を表す「よ」
・買い物に行こうよ。
禁止を表す「な」
・大きな声を出すな。
◆助詞の識別法◆
①名詞につく「を・に・が・と・より・で・ から ・の・へ・ や 」(鬼が戸より出、空の部屋)
→ 格助詞
② 文と文をつなぎ、その関係を表す。+「て」
→ 接続助詞
③ 文末にあり、心情などを表す。
→ 終助詞
④ 右以外の助詞
→ 副助詞
※必ずこの順番で見抜きましょう。
①名詞につく「を・に・が・と・より・で・から・の・へ・や」は、格助詞。
②文と文をつなげば、接続助詞。
③文末にあれば、終助詞。
④それ以外は、副助詞
【問題】 つぎの傍線部の助詞の種類を後から選び、記号で答えなさい。
① 空も海も真っ青だ。
② 冬になれば、寒くなる。
③ 公園で友達と遊ぶ。
④ ここでは大声を出すな。
⑤ テレビを見ながら、勉強をするなよ。
【解答】
①副助詞 ②接続助詞 ③格助詞 ④終助詞 ⑤接続助詞
【考え方】
まず、①は
・名詞につくが、「を・に・が・と・より・で・から・の・へ・や」ではないから、格助詞ではない。
・名詞についているので、文と文とをつないでいないので、接続助詞でもない。
・文末にもないので、終助詞でもない。
というわけで、副助詞となります。
②は、
・名詞についていないので、格助詞ではない。
・「冬になる」という文と「寒くなる」という文とをつなぐので、接続助詞となります。
③は、
・「公園」という名詞につき、
「を・に・が・と・より・で・から・の・へ・や」の「で」だから、格助詞となります。
④は、
・名詞についていないので、格助詞でない。
・文と文をもつないでいないので、接続助詞でもない。
・文末にあり、「禁止」の気持ちを表すので、終助詞となります。
⑤は、
・名詞についていないので、格助詞ではない。
・「テレビをみる」という文と、「勉強をするなよ」という文をつないでいるので、接続助詞となります。
この方法では、格助詞だけ暗記すれば、あとは何とか見分けがつきます。
ただし、
接続助詞の「補助の関係を示す『て』」と「引用の格助詞『と』」は、暗記する必要があります。
【例】試しに食べてみる。
→「て」は接続助詞ですが、「みる」は、文とみなしにくいです。
【例】「明日は雨が降る」と天気予報で報じていた。
→「と」は格助詞ですが、名詞についているのではない。
これは、最低限の暗記で助詞を識別をする方法です。
ぜひ、覚えてください。
◆助詞の識別◆
①名詞につく「を・に・が・と・より・で・ から ・の・へ・ や 」は、格助詞
② 文と文をつなぎ、その関係を表す +「て」は、接続助詞
③ 文末にあり、心情などを表すのは、終助詞
④ それ以外は、副助詞
以上、助詞の識別法でした。
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