2021年10月8日金曜日

副詞

 


◆副詞



1.副詞とは?

①自立語で、活用がない。

② 主に用言を修飾する。

③状態や程度などを表す。




① 状態の副詞

主に動詞を修飾し、状態(どのようであるか)を説明するもの。  

【例】

ときどき遊びに来る。 

犬がワンワンとなく。 

牛がのろのろ歩く。




②程度の副詞

主に用言を修飾し、程度(どれくらいであるか)を説明するもの。

【例】

たいへんうれしい。 

かなり危険だ。  


※程度の副詞は連用修飾語となりますが、連体修飾語になるものもあります。

【例】

ちょっと右側を歩く。

かなり前の出来事だ。




③ 陳述の副詞

あとに一定の決まった表現がくるもの。

【例】

たぶん雨が降るだろう。 

まるで夢のようだ。 

もし成功したら、


※「たぶん」は「だろう」、「まるで」は「ようだ」、「もし」は「たら」と呼応し、ともに用いられます。

※陳述の副詞は、叙述の副詞、呼応の副詞とも呼ばれます。




2.副詞の注意点

副詞は用言を修飾するため、同じ働きをする次の語と紛らわしいので注意が必要です。

 

① 形容詞の連用形

【例文】

ゆっくり走る。

はやく走る。

 

「ゆっくり・はやく」は、どちらも「走る」を修飾する連用修飾語です。

しかし、「ゆっくり」は副詞、「はやく」は形容詞の連用形です。

 

 

② 形容動詞の連用形

【例文】

黙々と勉強する

静かに勉強する

 

「黙々と・静かに」は、どちらも「勉強する」を修飾する連用修飾語です。

しかし、「黙々と」は副詞、「静かに」は形容動詞の連用形です。

 

 

このように、品詞は違うのに、文法的働きは同じであるものには注意が必要です。

 

 


◆見分け方

これらの語を見分けるには、活用(語形変化)があるかないかに注目するとよいでしょう。

形容詞と形容動詞には活用がありますが、副詞には活用がありません。

 

 

たとえば、

形容詞の「はやく」は、

はや()

はやかっ()

はやけれ()

 

などのように──線部の形が変わっています。このように語形が変化するのを活用といいます。

 

 

形容動詞の「静かに」にも活用があります。

静か()

静かだろ()

静かだっ()

静か()

 

というように──線部が活用しています。

 


これらにたいして副詞の「ゆっくり」には活用がありません。

 



◆まとめ◆

. 副詞と形容詞・形容動詞は同じ働きがあり紛らわしい。

. 活用があれば形容詞・形容動詞、活用がなければ副詞と見分ける。

 

 

以上、副詞でした。





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